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2024年6月24日 (月)

「食べて知ろう!『すすき産直牛』」の学習会開催報告

6/21(金)、横浜南センターにて、

「食べて知ろう!『すすき産直牛』」を開催しました。

九州は福岡県宗像市より『すすき産直牛』の生産者である薄一郎さまと

千葉県習志野市よりパルシステムの食肉会社(株)パル・ミートの方を講師にお招きし、

『すすき産直牛』について学習し、理解を深めました。

 

 

まず、(株)パル・ミートの方から

『パルシステムの産直牛』と『すすき産直牛の特徴』についての説明です。

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パルシステムの産直は、お肉が産地から食卓に上るまで、

食肉処理場後、(株)パル・ミート→パルシステムのセットセンター→各生協へと、

生産・加工・流通・消費までをパルシステムが一括管理していること。

(複数の業者の手を渡らない。)

相互に分かる状況の中で、問題が起これば、それがどこで起こったかの履歴も追える。

それが「安全」で「おいしい」お肉の供給を可能にしているそうです。

 

パルシステムの産直四原則に加え、地域の資源循環に配慮し、国産自給飼料の活用。

薬剤に頼らず健康に育てる日本型畜産モデルも推進しています。

 

そして、

『すすき産直牛』は、肉用種の黒毛和種と乳用種のホルスタイン種の掛け合わせの交雑種であること。

『すすき産直牛』は、生後約8~10ヵ月齢の子牛を中心に導入し、育成・肥育を主に行っていること。8~10ヵ月齢以降出荷するまでの飼料に抗生物質を使用していないこと。

『すすき産直牛』は、地域の食品工場から出る食品副産物(おから・酒粕・ビール粕など)を発酵させて飼料として活用していること。

『すすき産直牛』は、九州を中心に生産された国産飼料用米を導入していること。

『すすき産直牛』は、飼料原料の4~5割を国産、かつ自家配合にこだわっていること。

たくさん、こだわりがありました。

 

 

 

続いて薄さんより『すすき牧場 概況』のお話を伺いました。Img_20240621110845103


すすき牧場は住宅街が近い都市近郊型。

お父様の代、戦後混乱期の食糧増産のため、国家の開拓事業に入植。

原野を開拓し、牧草地を作り、酪農業を開始されました。

 

その後、肉牛生産専業となり、薄農場を設立。北海道に肉牛牧場を開かれ、パルシステムとは1997年からの付き合い。1991年、産直協定を結び、乳用種去勢の取引開始、肉用種の取引開始、乳用種去勢の取引終了、肉用種取引終了など紆余曲折を経て、2014年から交雑種『すすき産直牛』の供給が開始されました。

 

その間、1996年O157大腸菌問題、2000年口蹄疫発生、2001年BSE発生、2003年食品偽装、2011年には食中毒問題など次々と牛肉関連の問題が起こります。

トレサビリティが注目を浴びるようになり、

牛の健康、安全な飼育方法など薄さん自身いろいろと悩まれ、考えられ、

最終的に「安全で美味しい牛肉をつくるため、生産者の責務と使命を全うし、生産に自信と誇りを持てる農場作りを目指すようになった。」そうです。

「パルシステムと出会って生産方法も育て方も変わっていった。」ともおっしゃっていました。

 

飼料の安全性のためには自給飼料が大事だと。

九州北部には畜産農家が少ないこともあり、

国産飼料用米を利用したり、近隣の食品工場から出る食品副産物を乳酸発酵させたり、

空港牧草地を利用したり、牧場内に飼料粉砕・加工設備を作ったり、

糞尿は堆肥として飼料生産に再利用するなど

薄さんの“できることは何でもやる”という気概が、ひしひしと感じられました。

 

すすき牧場からのオンライン中継もあり、

牛舎の中の牛さんの様子もみることができました。

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学習の後は、皆さんお待ちかねの調理実習。

 

牛肉をおいしく食べるポイントを教えていただき、薄さんが直々にステーキ肉の上手な焼き方を実演してくださいました。

①お肉を常温に戻しておくこと。

(冷凍品の場合は、まず冷蔵庫で解凍してさらに外に出し常温にする二段階で。)

この作業により焼きムラが無くなるそうです。

②味付けは加熱する直前に行う。

早くから塩コショウすると、水分が出てしまうそうです。

薄さんは焼いた後、塩コショウされていました。

③そして、中火~強火でさっと火を通す。

 

今回、試食したすすき産直牛のリブロースステーキ。

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まず、お肉を立てて、中火でお肉のふちを色よく焼く。ぐるりと。

脂が出てきたところで、お肉を横にして。油は引かなくて大丈夫。

うっすら煙も上がり、ビチビチジュージューとお肉の焼ける音と、

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何といってもステーキ肉の焼けた匂いがたまりません。

食欲って本能ですね。

いい焼き色がついたところで、140℃で予熱したオーブンで10分から15分。

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ローストビーフも作っていただきました。

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レクチャーの後は実践です。

各テーブルで薄切り肉、ステーキを教わった通りに?

常温に戻ったお肉は、やわらかすぎて立てるのが難しかった・・・。

 

 

その後は、みんなで試食交流タイム。

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 薄く斜め切りされたローストビーフとステーキ肉のやわらかさと脂の甘さ、あっさり感。

塩、胡椒やワサビ醤油だけで本当においしい。

端切れ肉のスープも脂が出てマイルド。味が濃く絶品でした。

 

なかなか直接は、お会いできない遠方の生産者の方と直接交流できたのが、

うれしかったし、パルシステムのすごいところだと改めて実感。

畜産業のこれまでの歩み、これからの、国産飼料へのさらなるチャレンジや

近隣との農畜連携なども知ることができ、勉強になりました。

知り得たことをエリアニュースや、ブログ、おすすめチラシなどで周りに伝え、買って、食べて応援する組合員を増やす一助になれば良いな。

 

参加者からは、やわらかく、味が良く、ステーキが本当においしかった。「焼き方」の大切さを学ぶことができ大収穫だった。こだわりを直接知ることができたので、他のお肉ではなく、すすき産直牛を選びたいと思う。など、うれしいお声をいただきました。

薄様から、パルシステムの組合員の皆様へ、

「パルシステムの生産者は国産飼料に挑戦しています。

ぜひ、応援してください。」とのメッセージもいただきました。

おいしく食べて、いっぱい知れた『すすき産直牛』の学習会となりました。

(T.K.)

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