JAいわて花巻夏の交流2日目
JA岩手花巻夏の交流2日目は、味噌や醤油を作っている佐々長醸造の工場見学と、和紙工芸館で紙すき体験をしました。
まずは、ホテルを後にして佐々長醸造へ。
上記の写真は、醤油の醸造をしている樽で、天井の壁が黒いのは、汚れではなく醤油の発酵に欠かせない酵母だそうです。壁や天井に生息している酵母たちも醤油の醸造には必要な大切なもので、これらを取ってしまうと醤油の醸造がうまくいかないそうです。長い伝統により、おいしい醤油が作られているということですね。佐々長さんの味つゆは、元KAT-TUNの亀梨さんの大のお気に入りらしく、ラジオ番組で話をされたり、テレビ番組の取材で来られたこともあるそうです。その影響もあり、一時期は入手困難なほど品薄になってしまったこともあるそうです。関東でもデパートや高級スーパーには入荷しているそうです。また、インターネットでも購入可能とのことでした。
続いて味噌の醸造場所へ。こちらは空調をしていなくても一年中ほぼ同じ温度が保たれているそうで、ひんやりとした気持ちのいい空間でした。中では、クラシック音楽がかかっておりました(ベートーベンの交響曲第6番「田園」)。醸造業を営んでいる会社ではしばしば音楽を使用しているところがあるそうで、音楽をかけて醸造することで、おいしくなるそうです。ちなみに、「田園」を選んだのは、岩手が田んぼの多い地域であることと、他の醸造業社ではまだ使用されていない曲だったからだそうです。盲検試験の結果、音楽をかけて醸造した味噌の方がおいしいと回答した人の数がかなり多かったそうです。ただ、十分な科学的なデータは残念ながらないそうです。今後の研究で面白い結果が出るといいですね。科学的データがないものの、クラシックファンの私としては、とても嬉しい気持ちになり、音楽発酵の味噌を購入してしまいました。食べるのが楽しみです。
醸造所を後にしていった先は、和紙工芸館。初めての紙すき体験に四苦八苦でしたが、子どもたちはとても自由に楽しんでいました。紙すき職人も年々減っているそうで、日本の伝統を担う人が少なくなってくるのは寂しいなと思いました。
すいた紙を乾かしている間に昼食をいただきました。昼食は、緑に囲まれたとても空気のおいしい場所で、小山田美女会の皆さんに作っていただいたおいしいお弁当と炭火の窯で炊いたご飯。前日の晩に引き続き、大変おいしくいただきました。
タンポポが咲いていました。横浜では6月にタンポポを見ることはないですね。
昼食後、お土産屋さんに立ち寄ったら、いよいよ帰路へ。あっという間の2日間でしたが、とても貴重な体験をさせていただきました。生産者の方、引率の職員の方々、ありがとうございました。
最後に・・・生産者の方の言われていたとても印象に残ったことを。
岩手は5年に1回は冷害がある地域だったそうですが、ここ10年は起こっていないそうです。それだけ気候が暖かくなっている証拠ですね。私たちは今、食べものを余らせて捨てることはあっても、足りないことはない生活をしています。しかしながら、気候の変動で、今までは当たり前に食べられていたものが当たり前ではなくなるかもしれません。
厳しい条件のなか、また人手も十分とはいえないなか、私たちが生きていくために欠かせない野菜や米を作ってくださっていることに本当に感謝です。私たちは食べて応援以外にも、少しでも農業に関心がある人達がちょっとずつ協力できれる体制があればいいなと思いました。
コメント