『JAいわて花巻で草取り体験』
6月14日㈯〜15㈰の2日間、岩手県花巻市東和町にて初夏の交流会を開催し、6家族14名の組合員が参加しました。
「JAいわて花巻」がある花巻市東和町は、岩手の内陸部に位置し、緩やかな棚田のある風景が広がっています。また「銀河鉄道の夜」などで有名な宮沢賢治氏の故郷でもあります。 1993年に交流がスタートし、パルシステム神奈川との産地による手作りの交流はなんと30年を越えました。
今年の交流は春・夏・秋の3回行われエリアメンバーがそれぞれに参加してきます。 他にも横須賀エリアでは、しめ縄作り教室や女性生産者による(小山田美女会の)料理教室も予定しておりますので、みなさんお楽しみに!
【1日目】 小雨が降る中『いわて花巻交流玄米』を育てている田んぼで生き物観察・草取り作業を行いました。 この田んぼは、生産者と組合員が協力し、交流をしながら育てる田んぼです。
まずは、《生き物調査・観察 》から。
それぞれ小さなバケツと網を借りて田んぼの中に住んでいる生き物たちを探します。 覗いてみるとアマガエル、クモ、アメンボ、ゲンゴロウなど特にシメジ大の大きさのおたまじゃくしがたくさん泳いでいました。 「とうわめだかの里」からの講師による現状の問題や解説も行われました。
《 草取り作業 》 担当になる生産者さんとペアになり、田んぼに入ります。
生産者さんに支えてもらいながらでしたので、おかげさまで転ぶことなく田んぼに出入り出来ました。ありがとうございました。 草取りの手順は、まず手で草を掴み腐らせないために草に付いている泥を田んぼの水で洗い流してから田んぼの土の中にうめこんでいきます。 この作業はかがんで行うので、高齢の生産者の方にはキツイそうです。 ですが、個人的にはぬか床作業に似た感じではまってしまいました。
今年の苗は気候が良かったため、生育が良くはっきりと稲と草との違いが分かり易い状態でした。 草取り後は田んぼに雑草を抑える効果と肥料としての役割もする米ぬかが撒かれました。 今日からちょうど東北は梅雨入りし、雨は夕方前くらいから少し強まってきました。
《 夕食交流会》
各テーブルには小山田美女会のみなさんが作って下さった、地元の食材を使った美味しそうな料理が並べられ JAの職員、生産者や職員・理事からの挨拶のあと担当の生産者さんや組合員さんたちと同じテーブルで楽しく会話をしながら舌鼓を打ちました。
また参加した各家族の方々も今日の感想や参加した動機などを発表したりしました。 中には6月の草取りツアーだけに3回来ているという組合員さんや昨今の米騒動がきっかけで来たという組合員さんも。
【2日目】 花巻を知ってもらうため交流田以外にも地域をめぐります。
2日目は、蒸し暑く陽が差しました。
《 佐々長醸造にて味噌・醬油工場の見学》
工場や蔵に入ると麹の発酵するいい香りが漂ってきます。 蔵では、冷房は使われておらず、自然に任せているそうです。 日本百名山のひとつである早池峰山からの早池峰霊水(ナチュラル・ミネラルウオーター)を使用していて、 それが味噌やつゆなどの味のベースにもなり産地の風土が味わえます。 工場の見学では、iPadを使った説明が一目瞭然でわかりやすかったです。 梯子を使って中の木樽ものぞき込むことができました。 ここまで出来るところは、珍しいそうです。
《成島和紙工芸館(紙すき体験)》
国産原料が使われている和紙ではここが一番北にあるそうです。
和紙を使っての紙すき体験は、講師の方は用意された網の板の上にサッと均等に上手く広げていましたが、実際にやってみて躊躇してしまうとムラになりやすかったです。
一度ベースに流し込んだ溶かしてある和紙にさらに上から違う色の和紙を流し込んで重ねていき 好きな絵や文字を描くことができます。
《成島三熊野神社・毘沙門堂》 成島和紙工芸館のそばにある神社です。
歩いて階段を上がっていくルートとワインディングの道をバスで上がる2つのルートに分かれて神社を見て回りました。 階段の上部からは、花巻の美しくも日本らしい風景が見られました。
《昼食》
小山田美女会のみなさんの心のこもった手作り弁当と交流玄米を白米にしたお米を釜炊きにしたご飯とひっつみ汁が振舞われました。
ご飯の粒が全て立っているという完璧な炊飯で、とても美味しいご飯でした‼ご馳走さまでした。
是非また食べたいです!
最後に生産者さんと一緒に出来た和紙を持ってみんなで記念撮影。ここで生産者さんとはお別れです。
~全体として~
久しぶりに来た花巻でしたが、駅、ホテルや街並みなど雰囲気を保ったままあまり変わってはいませんでした。 ただ日本における高齢化や人口減少が進んでいくと言われる中で 誰かが作らなければならない耕作放棄地はあちこちに増えてきていて そして耕作放棄地は1年2年と経ってしまうと元には戻せないという問題も。 なので、これからは、みんなで助け合っていく必要があると思います。
産地のみなさんによる手作りの交流はとてもアットホームな雰囲気で楽しく、また花巻に行きたくなります。
生産者さん、JAの職員さんや産地のみなさん、パルシステムの職員さん、理事さんそして参加した組合員さんのお陰で このように交流や交流玄米が出来ていることに感謝いたします。
2025年度産のいわて花巻交流玄米も楽しみにしています。
熱中症対策の気配りなども含め2日間ありがとうございました。(M・O)
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