開催しました☆生産者とみかんジャム作り
2月19日(金)に平塚市中央公民館調理室にて、調理企画「生産者とみかんジャム作り」を開催しました。
講師にお招きしたのは、平塚エリアの地元、小田原の産直産地「ジョイファーム小田原」の生産者のおかあさん二人です。講師の八郷さんはみかんなど、遠藤さんはキウイフルーツなどを栽培しています。
もちろん、今回みかんジャムの材料に使うみかんやレモンは、ジョイファーム小田原で生産されたものです。大きさや見た目から、そのまま果実で出荷することが難しい加工用のみかんを使います。まずはその品質のお話。大きさが不ぞろいだったり、黒点などがあって見た目がきれいでなくても、味は変わらないんです。実際に糖度計を使って、十分な糖度があることを確かめました。また、みかんの味は糖度だけで決まるわけではありません。おいしいみかんになるためには、酸味とのバランスが大事だそうです。甘いだけでなく、適度な酸味のあるジョイファーム小田原の青島みかんは、ジャムにも最適とのこと。
ジョイファーム小田原では、パルシステム組合員の「安全・安心」への要望に応えるため、無農薬・低農薬で栽培をしています。除草剤を使っていないので、夏場は雑草が生い茂ってしまいます。一年の農作業でいちばん大変なことは何ですか、とうかがったところ、夏場の草取りがいちばん辛いということでした。除草剤を使ってしまえば簡単にできるところを、私たちの安全・安心のために生産者の皆さんはいろいろな工夫や苦労をしているんですよね。 しかし、工夫を凝らし、手間をかけてもやはり、薬を使わない栽培では、みかんの表面に黒いすすのようなものがついたり、黒点というホクロのようなものが出たりしてしまうそうです。そういったものは加工用にするしかなく、値段もとても低くなってしまうとか。食べてみて、味は変わらないと知ると、そういったみかんも少しでも高く売れる仕組みができるといいのに、と考えてしまいます。
一年中ずっと忙しく、休日は雨の日だけという農家のくらしですが、おかあさん達は活き活きと楽しんでいる様子でした。農作業をしていて、いちばんうれしいことは何ですか、との問いに「いいものができた時がいちばん嬉しい」と話す姿からは、誇りをもって生産していることがひしひしと伝わってきました。
さて、みかんの話、農家のくらしの話をうかがいながら、みかんジャム作りです。今回は、皮も少し入れるので、丸洗いしてから皮をむきます。栽培しているのは種無しみかんですが、近くに別の柑橘を栽培していると、時々種ありができてしまうんだそうです。種がないか確認し、取り除きながら皮をむいていきます。皮は適量を、白いわたを丁寧にとって刻み、ゆでて水にさらします。実のほうは薄皮をつけたまま、ミキサーやフードプロセッサーで粉砕してから火にかけます。
煮詰めて、途中で3回ぐらいに分けて味をみながら花見糖を入れていき(みかんの甘みに合わせ、お好みで20~40%)、焦げ付かないようなべ底をなぞるように混ぜて煮詰めます。30分ほど煮詰めて皮を入れ、最後にレモン汁を入れたらできあがり。爽やかな香りがうれしい、みかんの風味たっぷりの美味しいジャムができました。
さっそく、できあがったジャムをヨーグルトや天然酵母のパニーニ、食パンに添えて試食です。ほかに、ジョイファーム小田原の「青みかんシロップ」を使ったドレッシングを使ったサラダ、遠藤さんが栽培している「なばな」のサラダなどが並び、みかんの香り漂うおいしい食卓になりました。
青みかんシロップは、みかん栽培の途中で行う「摘果」という作業で、青いうちに摘んだみかんを絞ったものです。ほんのり甘くて、フレンチドレッシングにも和風ドレッシングにもよく合います。炭酸で割って飲んでもおいしいですよ。農業体験などジョイファーム小田原を訪れる機会があったら、直売しているのでぜひ試してみてください。
参加者のみなさんからは、「美味しい試食もあり、ジャム作りも楽しかった。」「ジャムの作り方のコツが分かった。」「生産者の方々の話が直に聞けて良かった。」など、満足の声をいただきました。またこういう企画ができたらいいなと思っています。どうぞご参加ください。
平塚エリア経営会議では、今年度の交流産地として一年間、農作業体験をしたり今回のように生産者を招いてジョイファーム小田原との交流を深めてきました。地元神奈川の、しかもエリア内の産直産地ということで、小田原の生産者とは、農業だけでなく、漁業、林業含めて長く続く関係を築いていきたいと思って取り組みました。一年間やってみて、その思いをますます強くしています。農業については来年度もひきつづき、ジョイファーム小田原との交流をすすめていく計画です。これからもしっかりと、「顔の見える関係」を深めて行きたいと思っていますので、ぜひ、皆様もご参加ください。
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