高齢者の疑似体験をしよう!「知っ得!介護はじめの一歩」
藤が丘地区センターにて「知っ得!介護はじめの一歩」を開催。
パルシステム神奈川ゆめコープ福祉事業部・ぬくもり藤が丘の所長さんである
徳永多岐子さんを講師に、高齢者疑似体験や介護食の試食を通して、
高齢者の体と心を感じて、身近な人に介護が必要になったときに備えようという企画です。
北エリアでの福祉関連の企画は初めてで、正直、どのくらい反応があるか心配も
ありましたが、小さなお子さんのいる方から、80代のご両親がいる方まで幅広い年代の方が
参加してくださいました。
早速、手足のサポーター、重り、耳栓、などの被介護者体験キットを
各テーブルでペアになり装着。
この重り、結構手足の動きを妨げます・・。
そして、なんといってもカーキのベストが重い!! ポケットに3キロの砂袋が入っているんです。
自然と体が前かがみになり、腰が曲がりそう・・・ 足も高く上げられません;
緑内障の視界を体験できるゴーグルをかけると、まるで濁った水の中にいるような感じ。
これはそばに誰かがついていてくれないと危なくて歩けませんね
壁のポスターもほとんど見えませんでした。
この状態で階段を上り下りしてみました。階段の滑り止めの赤いラインは
色の認識がしやすく、なるほど赤い色は比較的見やすいんだ!とわかりました。
それでも輪郭はぼんやりでしたが・・。
階段は上りよりも下りがコワいです。
緑内障の視界で新聞や広告を見てみました。
→全然読めません;
これじゃ、カタログで商品を注文するのは難しそう・・との声。
ペンを持って字を書いてみたりもしました。
→よく見えていないので、自分のこれまでの勘で書いている感覚。小さな字はキビシイです。
参加者の方から、「実家に帰ると、掃除しきれていない場所があって
気になったことがありましたが、それは見えていないからだったんですね..」と
感想がありました。そう思うことで、高齢の方に優しい気持ちになれますよね。
続いて、パルシステムのカタログ「ケアさぽーと」で注文できる介護用の食品を
試食してみました。
カタログによると、介護食には日本介護食品協議会が定めた基準=
ユニバーサルデザインフードというものがあるそうで、かむ力の目安に応じて
4区分に分けられています。
写真の
左から区分3(舌でつぶせる)、区分2(歯茎でつぶせる)、区分1(容易にかめる)に
あわせた商品。区分4はかまなくていい食品で、ペーストがゆなどです。
一見、離乳食にも似ていましたが、味付けはかなりしっかりしていました。
高齢になると味覚も衰えてくるそうなので、薄味だともの足りない感じが
するのでしょうね。
スープやジュースなどに簡単にとろみをつけられる「とろみファイン」という
商品もジュースに入れてみました。
嚥下障害を防ぐために、唾液がよく出るように
あごの下の唾液腺を刺激したり、「パ!タ!カ!ラ!」と破裂音を
発声練習したりするといいとのお話に、皆さん、早速あごの下を押さえて
確認していました
★最後に、徳永さんから高齢者の一般的な心理背景や感情の変化について
お話しいただきました。
心身の衰えばかりに目がいくと、高齢者を無意識に見下した態度に
なってしまうけれども、高齢者のこれまで生きてきた時代背景をよく知り、
人生の蓄積に対して敬意を払うことが大事とのこと。・・納得です。
行政で配布している↓冊子・「ハートページ」というものを紹介してくださいました。
介護サービスの手続きや、どこでどんなサービスが受けられるかなどが
載っているんだそうです。この冊子の存在、あまり知られていませんよね?
参加者の方もメモをとっていました。これは知っ得!
すでに介護に関わっている方向けというよりは、
これから関わるかもしれないという方向けの今回の企画。
私自身、まだ介護は身近ではありませんが、親が今回のキットみたいな
体になる前にケアしてあげなければいけないな・・とか、自分自身も
健康でいられるように気をつけなきゃ!とか・・いろんなことを考えました。
相手の心と体をまず知ろうという意味で、今回の疑似体験は
とてもインパクトがありました!徳永さんのお話もわかりやすく、
「本当に知って得しました」との感想もいただきました。
radha
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