2010年 10月
石けん学習会&石けんづくり
2010年 10月 21日
10月6日中原市民館において、「おしえて太陽油脂さん!石けんのこと」を開催、13名が参加されました。
講師は、PAXナチュロンでお馴染みの太陽油脂(株)取締役家庭品販促開発部長の長谷川治氏です。
氏は、肩書の他、地域の小学校などで手づくり石けん教室や環境講演会を年70回程度開催され、持続可能な社会のために、様々な取り組みを行っておられます。

まず、「PRTR法(化学物質管理法)」についての説明。
この法律により、毎年どんな化学物質が、どの発生源から、どれだけ排出されているかを知ることができるそうです。
それの市民ガイドブックが発行されており、環境省のHPからダウンロードor取り寄せることもできるとのこと。
次に、5000年前に発見されたという石けんの歴史についての説明。日本へは宣教師が伝えたそうです。
続いて、石けんの特性について実験を交えて説明していただきました。
石けんは、油脂とアルカリでできているという実演で、2種類の油脂に苛性ソーダを混ぜ、石けんができるまでの時間の比較。パーム油は早いから5分、オリーブオイルや菜種油は遅いから15分かかるとのこと。

また、水と油は混ざり合わないが、それらを入れたコップに石けんを入れると溶ける→「乳化」。それにお酢を入れると再び油に戻る→「分離」。
これは食器洗いにも通じていて、食器洗いの時、酸性のものが残ったままだと、かえってベタベタするので、洗い流してからやるのがベター。
シャンプーの時も、よく洗い流してからリンスをしないとかえってべたつくとのこと。

合成洗剤に含まれる有害物質、市販の製品の表示成分のからくりなどについても教えていただきました。
ひと通り説明していただいた後は、いよいよ石けんづくりです。
キットは、フルーツ系のさわやかタイプとローズ系のはなやかタイプの2種類で、好きなほうを選んでもらいました。

石けんチップが入ったジッパー付きの袋に、水とはちみつとオリーブオイルを入れ、20分程こねます。

ラップを敷いた型にこねた石けん素地を詰め込み、型から外して、講師が用意してくださった押し花をのせました。東急ハンズで手に入るとのこと。

メンバーで試作した際、こねるのに予想以上に時間がかかった為、この日は、太陽油脂さんのご好意で、やわらかい石けんチップを準備してくださり、キットはおみやげになりました。
この間に、参加者の質問に答えてくださいました。
太陽油脂では、食用としてCa(カルシウム)石けんを作っているそうです。
これは、油脂(パーム・菜種油・大豆油など)とカルシウムが結びついたものです。試食させてもらいましたが、特に味はなく、ほのかに石けんのニオイがしたような?
事前に募集した質問でも多かった石けんカス対策についての説明がありました。
石けんカスを残さない洗い方は、
①洗濯物の量を減らす
②汗や老廃物(乳酸)の付いたものは、水で洗い流し、石けんの泡立ちをよくする
③衣類を入れすぎない
とのことです。
講師の、「不自然なことはしないほうがいい。食べ物以外でも成分表示を見ることが大事。」という言葉が印象に残りました。
今回の学習会で、人と環境にやさしい石けんのよさを改めて確認し、石けんと上手につきあっていくコツを学ぶことができたと思います。
最後にインフォメーションです。
第21回 きれいな水といのちを守る合成洗剤追放全国連絡会 総会・記念学習会
長谷川氏も講演されます。
日時 11月2日(火)14:15~17:00
場所 全水道会館(JR水道橋) 参加費 無料
はちどりチームきんととでした。
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